戸建て売却
増築した家の売却|図面・建築記録・登記を整理する
増築した家を売るときは、現在の間取りと古い図面が違うことだけで判断せず、工事の経緯、建築確認等の記録、登記の内容を別々に調べます。岡山市で資料を探す入口と、売却相談へ持参するメモをまとめます。
公開・内容確認:2026年9月28日 発信:ValueUp岡山
「何を、いつ増やしたか」から調べる
まず、元の建物から変わった場所を見取り図に書き込みます。部屋を増やした、車庫や物置を建てた、以前の工事で一部を取り壊したなど、分かる出来事を時系列にします。工事の法的な分類は所有者の呼び方と一致するとは限らないため、「増築だったはず」で結論を出さないようにします。
工事時期は契約書、請求書、古い写真、施工会社との連絡を手がかりにできます。家族の記憶しかない場合は、誰の記憶か、年月が確定しているかを区別します。資料がない箇所を図面から消したり、古い図面を現況どおりとして渡したりせず、違いを示してください。
資料を三つの束に分ける
| 資料の束 | 探すもの | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 工事と現況 | 工事前後の図面、契約書、写真、引渡し資料 | 工事の場所・範囲・時期・施工者 |
| 建築の手続き | 確認済証、検査済証、申請図書、概要書等 | どの計画・工事についての記録か |
| 登記 | 登記事項証明書、建物図面、各階平面図 | 現在の建物の形状や床面積との関係 |
岡山県建築住宅センターの増築等の申請案内でも、確認・検査の書類や既存建物の図面、増改築の経緯を確認する資料が挙げられています。これは売却時に全員が同じ申請をするという意味ではなく、建物を調べる際に工事の経緯を分かるようにする参考です。
岡山市で建築記録を探すときの入口
岡山市は、建築指導課の窓口端末で建築計画概要書等を閲覧・交付する仕組みを案内しています。物件特定には建築当時の地名地番が必要で、建築主、時期、構造等が手がかりになります。普段使う住所だけで足りるとは限らないため、手元の登記資料や地図を整理してから確認します。
同市の案内では、概要書等はインターネット公開されておらず、内容や完了検査の有無などの電話・メールによる照会には対応していません。建築台帳記載事項証明書を取得できるのは建築主または現在の所有者で、代理申請では委任を確認できる書類が必要です。最新の受付条件・必要書類を公式ページで確認してください。
記録が見つからないことと、必要な手続きをしていなかったことは、すぐに同じ意味にはできません。対象の工事、建築時期、確認を行った機関、資料の保管状況を整理し、追加の調査先を相談しましょう。
建築の確認と、登記の確認を一つにしない
東京土地家屋調査士会は、増築や附属建物の新築に伴う建物表題部変更登記を案内しています。現況と登記に違いがある場合は、建物の表示に関する登記を扱う土地家屋調査士へ、資料と現地の状況を示して相談します。
建築確認等の記録を調べることと、登記へ現況を反映することは別の確認です。「登記の資料があるから建築上の確認も終わった」「税の請求に載っているから手続きはすべて済んでいる」とまとめて判断しないでください。建築上の確認は建築士や確認検査の窓口へ、登記はその担当へ、何を確認したいかを分けて伝えます。
売却条件を決める前の相談メモ
例えば「一階の一部を広げたと家族から聞いています。図面と現況が違い、工事の確認書類はまだ見つかりません。登記への反映も未確認です」と伝え、次の項目を一緒に整理します。
- 不足資料と取得・現地調査の担当者。
- 調査の範囲、費用、所要期間。
- 追加手続きや対応の要否を判断する人。
- 販売資料に載せる面積・説明と、買主へ示す未確認事項。
- 調査の進み具合を踏まえた契約・引渡しの予定。
違いがあるだけで一律に売却不能、または問題なく売却可能と決めつけず、先に調査を相談します。戸建て売却の記事一覧から、面積や告知資料の準備も確認できます。