戸建て売却
シロアリ被害や防蟻工事の記録を整理する
シロアリの被害や防蟻工事の履歴がある家を売るときは、「工事済み」という一言では現状が伝わりません。発見、調査、防除、木部の補修、工事後の点検を分け、岡山市の戸建て売却相談へ渡す資料を整理しましょう。
公開・内容確認:2026年9月28日 発信:ValueUp岡山
予防の施工と、被害への対応を分ける
手元の請求書に「防蟻」とあっても、被害を見つけて駆除したのか、予防として施工したのかを確認します。被害があった場合は、場所、調査した会社、当時の写真・報告書を探し、所有者の記憶と業者の所見を分けて残してください。
虫を見た記録だけで種類や被害範囲を断定する必要はありません。写真を撮った日と場所を控え、過去の施工会社や専門の調査者へ確認します。資料探しのために自分で床下へ潜ったり、建物の部材を剥がしたりせず、安全に見える範囲の記録から始めます。
防除と木部補修を同じ「工事済み」にしない
シロアリへの処置が行われたことと、傷んだ部材が補修・交換されたことは、別の確認事項です。見積書だけでは実施内容が分からないため、施工報告、請求書、写真を照合します。対象外や入れなかった場所も、そのまま台帳に残しましょう。
| 段階 | 集める情報 |
|---|---|
| 発見・調査 | 年月、場所、調査範囲、報告書、確認できなかった場所 |
| 予防・駆除 | 施工日、会社、工法・薬剤の記載、施工範囲図、完了資料 |
| 部材の補修 | どの木部等を誰が交換・補修したか、工事前後の写真 |
| 工事後の確認 | 点検日、実施者、結果、再確認の予定、再発の申告 |
| 保証 | 保証書、期間、対象・対象外、連絡先、必要な点検条件 |
工事が複数回あるなら、最新の一枚だけでなく順番が分かる形でまとめます。例えば「過去に浴室周辺を施工、その後の増改築部分は対象か未確認」と書けば、追加で確かめる範囲を相談できます。これは整理の例で、特定の家の状態を示すものではありません。
保証は年数より、何に対応するかを読む
日本しろあり対策協会は、保証内容が業者により異なるため保証書の確認が必要と説明しています。また、再発時の再駆除までの場合と、修復費用も対象にする場合があると案内しています。保証期間が残っているだけで、家のあらゆる損傷が無償で直るとは判断できません。
次の事項を保証書に印を付けながら確認し、読み取れない部分は発行元へ尋ねます。
- 対象の建物・箇所・シロアリの種類はどこに書かれているか。
- 再駆除、調査、部材の修復はそれぞれ対象か。上限や除外条件はあるか。
- 点検の実施や連絡期限など、保証を利用するための条件は何か。
- 所有者が変わった後の扱いと、必要な名義変更・届出は何か。
売却で保証が引き継がれるかは、個別に確認した回答を記録します。売主の手元に保証書があるという理由だけで、広告に「買主も保証付き」と書かないようにしましょう。
最近の状態が分からないときの相談順序
古い施工記録しかない場合は、最後に何を確認したかと、その後に確認していない期間を仲介担当へ伝えます。必要に応じ、専門の調査者へ調査範囲・料金・報告書の内容を尋ねます。日本しろあり対策協会は、防除施工と蟻害・腐朽の検査に関する制度を案内しています。資格名だけで依頼を決めず、自宅でどこを調べられるかを確認してください。
国民生活センターには、点検で不安をあおられて工事を契約する相談が寄せられています。売却を急いでいても、突然の勧誘だけで追加工事を即決せず、指摘箇所の資料と見積りを受け取り、依頼している仲介会社や別の専門業者にも相談します。
買主への説明用に時系列を残す
仲介担当へは「過去の被害」「実施した施工・補修」「最後の点検結果」「現在の未確認事項」を一組で渡します。工事済みだから過去の記録を省略するのではなく、今分かっている範囲を正確に伝える準備をします。
契約上の責任や売却条件は、被害や契約内容に応じて専門家へ確認してください。記録をそろえること自体が責任の免除や売却価格の保証になるわけではありません。戸建て売却の記事一覧から、調査や書類準備も確認できます。
参考資料
- 日本しろあり対策協会:保証内容は保証書で確認
- 日本しろあり対策協会:再発時の駆除・修復の保証範囲
- 日本しろあり対策協会:防除施工・蟻害腐朽検査の案内
- 国民生活センター:訪問販売によるリフォーム工事・点検商法