費用・契約・ローン
家を貸し始めたら残しておきたい収入・支出の記録
家を貸し始めたら、家賃の入金だけでなく、契約・費用・工事内容を説明できる資料を残しましょう。申告時期に慌てないために、取引と書類をつなぐ日々の整理方法を紹介します。
公開・内容確認:2026年9月28日 発信:ValueUp岡山
家賃が入る前から、記録の置き場所を決める
自宅などを貸し始めるときは、賃貸借契約書、募集・管理に関する契約、貸出準備の請求書等をひとまとめにし、日々の取引を記録できるようにします。申告時期に通帳だけを見返す方法では、何のための支出か、どの月の家賃かを判断しにくくなります。
国税庁は、不動産所得等に関して、取引の記帳と帳簿・書類の保存について案内しています。白色申告にも記帳・保存の制度があります。この記事は資料整理の手順をまとめるもので、個別の税額や経費にできる金額を判定するものではありません。
取引と根拠資料をつなぐ一覧を作る
| 記録する項目 | 残しておく情報 |
|---|---|
| 日付と対象期間 | 取引日、入出金日、何月分・何の工事か |
| 相手と物件 | 取引先、対象の家や部屋、契約との関係 |
| 金額と内容 | 受取・支払の金額、明細、未確認の内訳 |
| 資料の場所 | 請求書・領収書・管理報告等の番号やファイル名 |
| 確認事項 | 家計との区分、返金予定、税務上の扱いを聞きたい点 |
この一覧は資料を整理するための補助表です。税務上必要な帳簿や記帳方法は申告方法等に合わせて確認してください。手元の記録へ資料の番号を付けると、税理士等への相談で該当する原本を探しやすくなります。
管理会社の送金額だけでまとめない
管理会社からの送金には、管理料や修理費等を差し引いた結果が反映されている場合があります。送金額と、報告書に書かれた家賃等の入金・控除内容を照合し、差し引く前の明細も保管します。家賃の対象月と銀行への入金日が違う場合は、両方を記録してください。
敷金等の預り金、前払い、未収、返金などは、通常の家賃と区別して事情を残します。税務上の収入計上の時期や、返還を要しない金銭の扱いは、契約内容を示して確認しましょう。銀行へ入った金額だけで所得を確定させないことが大切です。
修理は金額だけでなく、何をしたかを残す
修理等の支出は、対象箇所、工事前の状態、見積もり、実施内容、完成日、請求書、支払記録をそろえます。請求書が「工事一式」だけなら、分かる範囲の内訳や説明資料を業者に確認すると、後から内容を説明しやすくなります。
国税庁は、不動産所得の必要経費について、収入を得るために直接必要で、家事上の経費と明確に区分できるものと案内しています。貸出準備に使ったお金が全てその年の経費になると決めつけず、自宅利用と賃貸利用が混在する場合や大きな工事は、資料を付けて税務署・税理士へ相談してください。
月ごとの整理と保存方法の確認を習慣にする
- 契約や取引に関する書類を集め、対象物件と期間を確認する。
- 入出金と管理報告・請求書等を照合し、不明な明細を質問する。
- 紙の原本と電子で受け取ったデータの所在を記録する。
- 未確認事項を一覧にし、税務の相談時にまとめて確認する。
保存期間は帳簿・書類の種類や申告方法等で異なります。国税庁の最新案内で自分に必要な期間と保存要件を確認し、紙を撮影したからすぐ原本を捨ててよい、電子データは印刷だけでよい、と自己判断しないようにします。管理を委託していても、所有者側で必要な資料を受け取れるかを確かめておきましょう。