分譲マンション貸出の収支に管理費等を入れる方法
内容確認:2026年9月28日|掲載:ValueUp 岡山
家賃から住宅ローンの返済額を引くだけでは、貸出後に手元へ残るお金を把握できません。管理組合へ払う管理費・修繕積立金と、賃貸管理会社への委託費を分け、年間の入金と出金を並べてみましょう。岡山市の家賃相場を示す記事ではなく、手元の見積もりで収支表を作るための手順です。
二つの「管理費」を分けて書く
管理組合に納める管理費はマンションの共用部分等の管理に関するものです。賃貸管理会社に払う委託費は、契約で依頼した入居者対応や家賃管理等の業務に対する費用です。同じ管理費という呼び方でも、支払先と対象が異なります。
国土交通省のマンション標準管理規約では、区分所有者が管理組合へ管理費・修繕積立金を納める形が示されています。実際の負担額・方法は、自分のマンションの規約と請求資料で確認してください。入居者に共益費等を設定する場合も、所有者の支払いが消えると扱わず、収入と支出を別々に記録します。
年間で整理する費用の箱
- 毎月続く支出:管理組合の管理費・修繕積立金、契約に基づく委託費、借入返済等。空室時にも続くか確認。
- 年単位・不定期の支出:固定資産税等の納付額、保険料、設備修理、更新される積立額等。実際の通知と見積もりで確認。
- 貸し始め・入替時の支出:清掃、必要な工事、募集・契約に関する費用など。業務範囲と別料金を確認。
- 将来に備えて手元に残すお金:設備故障などへの予備資金。支払い済みの費用とは分ける。
管理組合へ納める修繕積立金を、室内の設備交換に自由に使える自分の預金と考えないようにします。室内修繕に備える資金は別の欄で検討します。
仮定の計算例:入金10か月、支出12か月
次は計算方法の説明だけの仮定です。岡山市の募集賃料・費用相場や、当社の見積もりではありません。税務上の所得計算ではなく、年間のお金の動きを整理する例です。
仮定:家賃月9万円、入金10か月、組合管理費・積立金合計月2万円、賃貸管理の委託費は入金家賃の5%、その他年間支出12万円。
- 家賃収入=9万円×10か月=90万円
- 組合への支払い=2万円×12か月=24万円
- 委託費=90万円×5%=4万5,000円(この例の契約条件)
- ここまでの残額=90万円−24万円−4万5,000円−12万円=49万5,000円
この49万5,000円から、借入返済、初期工事、募集費用、上の12万円に含めていない支出、予備資金などを確認します。これだけで利益や利回りが確定したとはいえません。
委託費には最低額や別途料金、消費税の扱いなどの条件があり得ます。実際の見積もりでは、率だけでなく、何を対象に計算し、空室時にいくらかかるかを確認してください。
条件を変えた3通りを並べる
同じ表で、予定どおりの入金、入金が少ない場合、大きな支出が重なる場合を比較します。比較用の仮定を置くのであって、空室期間を予測したことにはなりません。
- 入金月数だけを変える。固定費はそのまま残し、家賃と連動する費用だけ契約条件に従って変える。
- 修繕の見積もりを加える。月々の残額があっても、初年度の工事で資金不足にならないか確認。
- 手元資金と照らす。家賃が入る前の支払いに充てられる額を確認。
数字が不明な欄はゼロとせず「未確認」と書きます。賃料査定と管理委託の見積もりは同じ前提で依頼すると、比較しやすくなります。
見積もりを受け取ったら聞くこと
- 賃料の根拠と想定条件
- 委託費の対象・税込額・最低額
- 空室中の費用、初回と入替時の費用
- 設備修理の承認方法
- 管理組合の増額予定
- 月次の送金と明細の時期
住宅ローンが残る場合は、貸出の可否と手続きを借入先へ確認し、返済条件を自己判断で変更しないでください。税の申告に使う所得・必要経費の計算は、この資金繰り表とは分け、税務署や税理士に個別確認します。
関連する確認事項
参考資料・確認先
制度や手続きは更新される場合があります。個別の物件・契約への適用は、資料の発行元や担当する専門家にご確認ください。