転勤・住み替え
親が施設に入った後の実家|売却相談前に確認する本人の希望と手続き
親の施設入居が決まっても、実家をすぐ売ると決める必要はありません。本人が今後どう暮らしたいか、家を管理できるか、誰が手続きを進められるかを分けて確認します。岡山市の実家について、家族が相談準備を進めるための整理方法です。
公開・内容確認:2026年9月28日 発信:ValueUp岡山
施設への入居と、実家を手放す判断を分ける
入居予定日が決まったら、本人の希望を聞き、自宅へ戻る予定や一時帰宅の可能性、まだ決まっていないことを書き出します。家族が「もう使わないだろう」と推測したことと、本人が話した希望は欄を分けてください。
施設入居の契約や生活準備の期限が迫っていても、実家の売却・貸出まで同じ日に結論を出す必要があるとは限りません。住まいをどうするかの判断日と、それまでの管理担当を決めると、急いで荷物を処分したり募集条件を約束したりすることを避けられます。
本人の希望を確認した日と条件を残す
話し合いのメモには「残したい・売りたい」という結論だけでなく、理由を書きます。帰宅したい、大切な品を残したい、管理に通う家族の負担が気になるなど、理由によって検討する方法が変わります。本人が話しやすい時間と方法を選び、一度の返答で全て決めた扱いにしないようにしましょう。
| 確認すること | メモする内容 |
|---|---|
| 今後の利用 | 自宅へ戻る希望、帰宅予定、未定の事項 |
| 残す物 | 本人が使う物、大切な物、判断を保留する物 |
| 当面の管理 | 鍵、見回り、郵便物、修理の相談を担当する人 |
| 家の支出 | 維持費、見積もり中の工事、支払担当 |
| 次の判断 | いつ、どの情報をそろえて話し合うか |
医療・介護に関する資料を不動産会社へ一式渡す必要はありません。相談に必要な利用予定や手続き上の確認事項を整理し、詳しい情報を求められた場合は用途と必要範囲を確かめます。
家族の連絡係と、契約できる人を区別する
子が業者との連絡を取りまとめることと、親に代わって売買契約を結ぶことは別に確認します。最初の相談では、登記等の資料上の所有者、実際に相談する人、成年後見等の利用状況、本人が手続きへ参加できる方法を伝えてください。
本人の意思確認や代理で進められる範囲に不明点がある場合は、不動産会社に加えて司法書士・弁護士等へ相談します。家族全員が賛成しているという理由だけで、本人の確認や必要な手続きを省かないことが大切です。特定の病名や年齢だけで、契約できるかどうかを家族が決めつけないようにします。
成年後見等を利用している場合は処分前に確認する
裁判所の案内では、成年後見人等が本人に代わって居住用不動産を処分する場合、家庭裁判所の許可が必要です。対象は現在住んでいる家だけではなく、施設入所前に住んでいた家や、将来住む可能性のある家も含まれます。
売却だけでなく、賃貸借契約の締結・解除や建物の取り壊し等も対象として示されています。「売らずに貸すだけなら手続きは不要」と自己判断しないでください。保佐人・補助人の場合は、不動産処分の代理権があるかも関係します。
後見人等は担当する家庭裁判所へ、必要な手続きと資料を確認します。公式案内には査定書、評価証明書、登記事項証明書等の例がありますが、個別に追加資料が求められる場合があります。不動産会社へ査定を頼む際は、利用目的を伝え、必要な書式や内容を確認したうえで依頼するとよいでしょう。この記事は許可の可否や必要期間を判断するものではありません。
売却が終わるまでの管理と費用も決めておく
売却を検討する間も、空き家の見回り、設備や建物の不具合への対応、継続する支出があります。施設での生活に必要なお金と家の維持費を分け、未確定の売却代金を、入居直後から使える現金として予定しないようにします。
相談先へは、本人の希望、家を使う予定、物件資料、手続き上の未確認事項、当面の管理担当をまとめて伝えます。査定や費用の確認ができたら、管理継続・売却・貸出の準備を比較し、本人の生活と必要な手続きに合う順番を相談してください。