マンション売却
築古マンションの売却前に確認する耐震資料|建築年だけで判断しない
築年数が経ったマンションを売るときは、完成した年だけで耐震性を説明せず、建築確認の時期、耐震診断の有無、改修の記録を分けて確認しましょう。岡山市の住戸を売却する前に、管理組合や仲介会社と整理したい資料をまとめます。
公開・内容確認:2026年9月28日 発信:ValueUp岡山
竣工年と建築確認の時期を分ける
国土交通省のチェックシートでは、昭和56年(1981年)6月1日以降に建築確認を受けた建物に新耐震基準が適用されることを説明しています。広告にある築年月は完成時期を示すことがあるため、それだけで建築確認の日付まで確定したと考えないようにします。
手元の購入資料から竣工年月を確認したら、仲介会社へ建築確認の時期を確認できる資料があるか尋ねます。境目の年の前後なら特に、月まで分からない情報を使って「新耐震です」と断定しないことが大切です。建物ごとの適用基準は書類をもとに確認してもらってください。
耐震診断は、実施の有無と結果を別に読む
「診断をした」と聞いたことと、診断でどのように評価されたかは別の情報です。報告書の有無、診断した年月、対象棟、結果の説明を確認します。複数棟あるマンションでは、別の棟の結果を自分の住戸がある棟の情報として扱わないようにします。
| 確認する情報 | 整理するポイント |
|---|---|
| 建築確認 | 日付、資料名、確認した相手 |
| 耐震診断 | 未実施・実施済み・確認中を区別 |
| 診断結果 | 対象とした棟、実施時期、報告書、専門家の説明 |
| 改修工事 | 計画中・実施済みの別、工事範囲、完了資料 |
| 今後の対応 | 決定した内容と、まだ検討中の内容 |
専門的な数値の一部分だけを広告へ転記したり、単独の数値から安全・危険を自己判定したりしないようにします。意味が分からない記載は、報告書全体を確認できる建築士などの専門家へ説明を求めます。
大規模修繕済みでも、耐震改修の有無は別に確認
外壁塗装、防水、設備更新などの記録があっても、それだけで耐震改修が含まれているとは判断できません。工事名だけでまとめず、どの目的で、どの部分を工事したかを確認します。室内を新しくリフォームしたことから、建物全体の耐震性を説明することも避けます。
改修については、実施を検討している案、総会等で決定した計画、実際に終えた工事を分けます。長期修繕計画に書かれていることと、工事の完了記録があることは同じではありません。資料の作成日や対象期間を控えておくと、途中で計画が変わった場合にも整理できます。
管理組合・管理会社へ聞く質問例
「住戸の売却相談に使うため、耐震性に関する資料を確認したい」と目的を伝え、次を質問します。新しい診断の実施を所有者一人で決める依頼ではなく、まず既存の記録を確認するための例です。
- 建築確認の時期を確認できる資料は保管されていますか。
- 自分の棟で耐震診断は実施されていますか。報告書を確認する方法は何ですか。
- 診断後の耐震改修や追加調査の記録はありますか。
- 今後の診断・改修について決定済みの事項はありますか。
- 売却時に資料を提供する申請方法、費用、共有範囲を教えてください。
診断を新たに検討する場合は、管理組合での手続きと専門家の調査範囲を確認します。国土交通省のQ&Aでも、耐震性の確認は確認したい内容に応じて方法が異なり、診断等は専門家へ相談する考え方を示しています。
売却相談では未確認の部分も残す
仲介会社へ渡す一覧は、「確認できた事実/根拠資料/確認日/回答待ち」の四欄にします。資料が手元にないことを、診断が一度もされていないことと同じ意味にせず、保管先へ確認中であることを伝えます。逆に、口頭で聞いた情報を証明済みとして扱わないようにします。
耐震資料が不足する場合、売却時の説明や買主の利用するローン等について、どの追加確認が必要かを仲介会社と整理してください。築年数だけで売却の可否や値下げ幅を決めず、管理・修繕の資料と物件の状態をそろえて相談することが出発点です。