戸建て貸出
庭付き戸建てを貸す場合の手入れと役割分担
庭付きの戸建てを貸すときは、「庭の手入れは借主」と一言で決めず、日常の草取り、高木の剪定、設備の修理を分けて相談しましょう。岡山市の家を遠方から貸す場合も、誰が何を行い、費用をどう扱うかを募集前に整理すると、入居後の連絡先が明確になります。
公開・内容確認:2026年9月28日 発信:ValueUp岡山
貸す庭の範囲を図面と写真で決める
まず、庭、駐車スペース、通路、物置、植栽、水栓を簡単な見取図に記入します。借主が使える範囲と、貸主が荷物を残すなどの理由で使用対象外にしたい範囲がある場合は、募集前に管理会社へ相談します。境界が不明な場所は自己判断で借主の利用範囲に含めず、資料と現地で確認します。
国土交通省の賃貸住宅標準契約書には、専用庭や物置などを賃貸借の対象に含むか記す欄があります。使用が義務づけられた契約書ではなくひな形ですが、庭も契約対象として整理する際の参考になります。面積だけでなく、門扉の鍵、外水栓、照明等の利用条件も一覧にすると説明がそろいます。
日常作業と専門業者の作業を分ける
打合せ用に、作業を次のように分けて書き出します。これは責任を一律に決める法律上の区分ではなく、契約条件を相談するための整理例です。
- 地面から安全にできる落ち葉集め、草取り、水やり等の日常作業。
- 高木の剪定、太い枝の処理、害虫対応など、専門業者への依頼を検討する作業。
- 門扉、水栓、フェンス、照明等の不具合を確認し修理する作業。
- 風雨の後の倒木や破損など、通常時と別に連絡が必要な事象。
それぞれに「実施担当/費用負担/作業時期/連絡先」を付けます。実際の負担は契約と状況によるため、「借主に任せるつもり」だけで進めません。脚立が必要な高さの作業などを、入居者が当然に行える前提にしないことも大切です。
入居前に整えることと、残す記録
長く空き家だった庭は、入居後の日常管理で対応できる状態かを確認します。通路をふさぐ草木、ぐらつく物置、使えない水栓などは、募集時の写真撮影前から状況を把握し、整備が必要なら見積もりと完了予定を決めます。危険な箇所は専門業者に確認してもらいます。
入居前は庭全体と植栽・設備の状態を撮影し、撮影日を付けます。国土交通省の原状回復ガイドラインは、入退去時の状態と契約条件を双方が確認することを重視しています。木が枯れた、庭が荒れたという結果だけで、退去時の費用をすべて借主に請求できると決めつけず、原因や事前の取決めも確認します。
庭を楽しむ使い方も事前に相談する
家庭菜園、鉢植え、砂場、物置の設置など、借主が希望しそうな使い方を管理会社と整理します。「庭付き」だから何でも自由という説明は避け、土を掘る、木を植える、工作物を設ける等の変更を希望する場合の相談窓口を決めます。退去時に残せる物、撤去を相談する物も合わせて確認してください。
例えば「鉢植えは置けるが、地植えや物置設置は事前相談」という条件を検討するなら、使える場所と通路確保、撤去時の扱いまで説明します。これは打合せ例です。実際の契約条件は物件の状況を踏まえて確認してください。
貸主が庭作業をする場合も、訪問の段取りを決める
貸主や業者が手入れを続ける場合は、訪問連絡の期限、作業できる時間、立会い、道具やごみの持ち帰りを相談します。国の標準契約書第16条では、管理上必要な立入りでも原則として事前に借主の承諾を得る形です。庭を含む具体的な契約対象と手続きを確認し、所有者だからいつでも入れるという運用は避けます。
最後に、庭の見取図と作業分担表を同じ日付で保存し、募集担当・管理担当・入居者へ説明する内容をそろえます。相談時は「残したい植栽」「貸主が続ける作業」「業者に任せたい作業」を書いておくと、無理のない貸出条件を検討できます。